明川自治会(明川町)の見どころ
①熊野神社の農村舞台と秋祭り
熊野神社はこの町の中央付近の山裾にあります。神社には農村舞台《明川座》があり、嘉永5年(1852年)に再建されたもので、築165年の歴史があります。その大きさは 『間口15.89m、奥行7.37m』です。足助地区内に現存する19棟の舞台中、最大のものです。屋根は茅葺きでしたが雨漏りがひどくなり、平成23年に屋根をトタンで覆うことにしました。舞台には再建当時の棟札がしっかりと掲げられており、天井を見上げると、茅葺き屋根の裏側の様子を見ることができます。熊野神社の境内では、毎年10月の第1日曜日に秋の祭典が盛大に執り行われています。
②しだれ桃でふる里づくり
明川町では、耕作放棄地や河川の両岸などにしだれ桃を植えて美しい農村景観を創出し、地域の活性化に役立てようと、平成27年度より『しだれ桃でふる里づくり』の事業に取り組んでいます。3年間に900本の苗木を植えてきました。3年目の苗木は今年たくさんの花をつけ、住民を楽しませてくれました。
③住民が憩える阿摺川の取組
明川町と平沢町の有志で「阿摺川の清流を愛する会」を作って、住民が憩える阿摺川づくりをしています。毎年2~3回河川の草刈りと清掃を行い、散策道やベンチなどを川辺に設置しています。また8月には川遊びの会を開催して、大人も子どももたくさん参加して賑わっています。
④『伊世賀美隧道』と『伊勢神宮遙拝所』
明川町の伊勢神峠には、明治30年にできた石積みの『伊世賀美隧道』や、江戸の末期に信州方面からの人たちがここに来て、遠くから伊勢神宮を参拝できるようにと設けられた『伊勢神宮遙拝所』があります。伊勢神峠からの見晴らしは美しく、天気のよい時には名古屋港や四日市の町を望むことができます。毎年10月には伊勢神宮を参拝する祭典が地元の住民によって行われています。
⑤『伊勢神宮遙拝所祭典』と
『伊勢神ウォーク』
伊勢神峠には、慶応3年(1867)に稲武地区の古橋源六郎暉皃(てるのり)によって建設された伊勢神宮遙拝所があります。(現在の建物は昭和になってから建て替えられたものです) この場所は、伊勢神宮まで旅行のできなかった北設や信州の人々のために、この地から伊勢神宮に思いが届くようにとの思いから作られたもので、10月17日の伊勢神宮の神嘗祭の時には、ここでも祭典が催されてきました。150年の歴史の中には中断した期間もありましたが、現在は明川町と平沢町によって毎年開催されています。
ところで、伊勢神ウォークは今年(平成30年)で第6回目となりますが、今年はより多くの方に伊勢神峠の歴史と自然を知っていただくために、伊勢神宮遙拝所の祭典とウオークを同日に開催しました。
参加者の皆さんには、遙拝所の祭典と伊勢神峠とその周辺の歴史的遺物と自然を楽しんで頂きました。